ヨーロッパ絵画は宗教画の歴史です

ヨーロッパ絵画は、宗教画ととても深い関わりがあります。ヨーロッパはキリスト教です。キリスト教の繁栄と共にヨーロッパの歴史も繁栄して来ました。教会の壁画として発展していった宗教画ですが、始めはモザイク画と呼ばれる石やガラス、七宝などを使用した静止した、神秘的な世界を描いたものでした。キリスト教徒たちは、その絵画を教会で見ることによって、非現実的で神秘的な宗教の世界観に入っていったのです。そもそも宗教画とは、聖書の中にかかれたお話の場面を絵にしたものです。よく好まれて描かれたのは、受胎告知の場面や救世主の絵画です。宗教画にはそれぞれに約束事があります。救世主の弟子を描く場合にも約束事があります。宗教画に描かれている人物たちはみな、それぞれに持ち物があります。これはアトリビュートと呼ばれているものです。

絵画の中でその持ち物を持っていることで、人物を特定できるのです。これは日本の仏像でも同じことが言えます。来ている物や装飾品などで判断が出来るのです。これを知っていることによって益々ヨーロッパの宗教画が楽しめます。近世にはいってヨーロッパ絵画は劇的に変化を遂げます。それは、ルネッサンスの到来です。ルネッサンスとは、フランス語で再生という意味ですが、人間賛美を唱えた運動でした。それまでの絵画では、非科学的な美意識の中で描かれていましたが、ルネッサンスに入ってからは、自然や人間自体が美の対象となり、科学的に研究をされ、分析がおこなわれたのです。自然への関心が、宗教画の背景にも大きく影響を与えました。その結果、綿密な風景描写が宗教の絵の中にも描かれるようになって行きました。現代の宗教よりも、その当時の教会には絶大な権力がありましたので、優れた画家たちを教会の壁画製作に起用していったのです。画家たちも壁画を描けるというのは、とても名誉なことだったのです。パトロンと呼ばれる人たちによって、生活の援助をされていた芸術家たちもいました。彼らは教会の壁画だけではなく、パトロンたちの肖像画も描きました。このように、画家たちは、教会の権力やパトロンたちからの経済的な援助で、素晴らしい作品をたくさん製作することが出来たのです。

ヨーロッパの絵画は、宗教と切り離して考えることは、出来ないのです。教会に依頼された作品が、画家と教会側の解釈の違いで不採用になったというケースもあるくらい、その当時の教会はとても強い権力がありました。

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